えびすのDTM作曲講座

第2回・DAWの選び方【えびすのDTM作曲講座】

DAWの選び方

田中さん
前回の講座では、DTMを始めるにはDAWが必要って事を学んだけど、MacにプリインストールされているGarageBand以外にどんなDAWがあるんだろう?
DAWは色んなメーカーが出しており、それぞれのDAW毎に特色があります。
この記事ではDAWの選び方を紹介します。
えびす

DAWの比較解説については次回の記事で紹介します。

田中さん

ゆくゆくは自分で作った楽曲を世に出したいDTM初心者


えびす

音楽制作業を営む作曲家。DTM作曲講座の講師


この記事でわかる事

  1. DAWの共通基本操作
  2. DAWの選び方
  3. DTMに必要な最低限のスペック

 

DAWで行う基本操作・できる事

まずはDAWでできる事や、実際にどんな操作をするのかをご紹介します。

DTMではDAW内で複合的な操作を行い楽曲を作りますが、基本操作はどのDAWも共通しており、できる事も殆ど変わりません。

1.打ち込み

DAW内にMIDI(ミディ)を入力します。

MIDIとは楽器の演奏情報をPC等で再生できる様にデータ化したものです。

DAW内でMIDIを入力する事を「打ち込む」と言います。

ピアノやギター、ドラムなどのMIDIを打ち込んでいき、パートを組み上げていきます。

 

2.録音

オーディオをレコーディングします。

ちなみにMIDIは「MIDIトラック」に音を打ち込み、オーディオは「オーディオトラック」に音を録音します。

下のGIFでは、上2つのオーディオトラックは波形で表示され、下3のMIDIトラックは箱の中に横棒が表示されています。

 

3.通常再生・ループ再生・停止

打ち込んだ音や録音した音声を再生しながら確認し、パートを調整していきます。

録音する際にも、何度も再生と停止を繰り返してテイクを重ねていきます。

 

4.ミキシング

前回の講座でも少しだけ紹介しましたが、打ち込みやレコーディングを終えたら今度はミックスを行います。

ミックスでは音量調整やパン振り、ピッチ調整や音のキャラクター作り等を行います。

パン振り

通常、聴き手側の視聴環境は音声出力が左右に分かれている「ステレオ」になっている事が殆どです。

パン振りではトラックの出力音量配分を左右に振り分ける事ができます。

例えばリードギターは左、リズムギターは右、ベースとドラムはセンター、キーボードはやや左といった具合に振り分ける事が可能です。

 

5.オーディオ書き出し

完成した楽曲は最終的に1つのオーディオファイルとして書き出します。

用途に合わせてファイル拡張子を.wav(ワブ)や.mp3等に設定する事も可能です。

mp3の方が容量が軽いですが、高音質で聴いてもらいたい場合はwavがオススメです。

例えばストリーミングサービスでは容量の軽い音声ファイルの方が早く読み込まれる為mp3でアップロードしたり、CDであればwav形式で書き出したりと、目的に合致した形式で楽曲を書き出しましょう。

田中さん
へ〜DAWって色んな事ができるんだ〜!ちょっと楽しそうかも!
上記の操作はメーカーに限らず、どのDAWでも共通ですが、もちろん特定のDAWのみ可能な操作などもあります。
えびす

上記で紹介した他にも楽器を演奏したり、音を切ったりくっつけたり、歪ませたり、やまびこの様に響かせたり、ループさせたりとDAWではオーディオ編集に関する様々な事ができます。

 

DAWの選び方

前置きが長くなりましたが、いよいよDAWの選び方です。

操作やできる事は同じですが、DAW毎に向き不向きがあります。

DAWの選び方1・作りたい音楽の方向性

DAW選びで重要なのが、自分の作りたい音楽の方向性です。

現在市販されているDAWは基本的にどのジャンルでも対応できますが、ダンスミュージックに特化したDAWや、オールジャンル対応のDAW、スタジオレコーディングをする方向けのDAWなど様々あります。

楽器演奏や歌を録音する際に自宅で録音するのか、レコーディングスタジオで録るのかによっても適したDAWが違います。

例えばダンスミュージックであれば「サンプラー」や「ソフトシンセ」といったものをDAW内で駆使して打ち込みでオケを作り、ヴォーカルは予め歌のみが収録された「サンプル音源」や「サンプリングCD」を購入して楽曲に組み込んだりとレコーディングを挟まないケースもあります。

自分が作りたい音楽や、DTMでどんな事がしたいのかを決めましょう。

田中さん
私は色んなジャンルの作曲に挑戦してみたいからオールジャンルに対応しているDAWの方が向いているのかも!

 

DAWの選び方2・予算

メーカーによっては無料で配布されているDAWもありますが、無料版のDAWではできる事の幅や作れるトラック数が限られる場合もあります。

有料版だと初心者でも感覚的に扱えるものから、マニュアル無しには扱えないプロユース向けのものもありますが、有料版であればトラック数の制限がなく、できる事も増えます。

有料版DAWの市場相場は数万円〜十数万円程度です。

また、DAWソフト+機材のセットで使う製品もあり、セット価格で数十万円するものもあります。

田中さん
す、数十万…!?
でも、何だか高い方が良いイメージするなぁ…
DAWは決して高いものや、多機能な製品が良いという訳ではないですよ!
例えば、歌モノのトラックを作るだけなら「サラウンド編集機能」なんかは特に要らないですよね。
DAWの中には予算内でも十分にやりたい事を実現できる機能が搭載されているものもあります。
えびす
田中さん
サラウンドって映画館とかのあれですか…?
確かに使わないですね!
初心者の方はまず無料版のDAWを使う事をオススメします。
操作性や機能性、自分の目的にマッチしているかを実際に触って確かめてみましょう!
えびす

作曲の初心者であれば無料版でもある程度の楽曲を作る事ができます。

作曲が上達していき、作れる楽曲の幅が広がったり、より多くのトラックが必要になった時が有料版にアップグレードするタイミングです。

 

DAWの選び方3・PCのスペック

使っているPCがDAWのシステム要件を満たしているかもすごく重要です。

プロユース向けのDAWであれば高スペックが求められる傾向にありますが、比較的軽い動作で動くDAWもあります。

例えば、レコーディングを挟まずDAW内でオケ作りを完結させる場合は、予めDAWの中に用意されているサンプル音源(ピアノやドラム等)やシンセ、他社製の「サードパーティ」と呼ばれる音源を使います。

サンプル音源やシンセの音などは一度RAMメモリに読み込まれてから演奏や打ち込みができるようになります。

沢山の楽器を使う楽曲では、その分メモリに読み込む量も増えますので必然的にRAMメモリの容量も求められます。

 

DAWのシステム要件3大要素

DAWに求められるスペックの3要素があります。

1.CPU

2.メモリ

3.ストレージ容量

上記3要素に加えてOSの互換性や、対応しているOSのバージョンも大事です。

古すぎるOSバージョンではインストールすらできないDAWもあります。

 

最低限のスペック

以下は比較的軽いDAWを使用し、サードパーティ等も特に使わない場合の最低限のスペックです。

CPU:Intel Core i5 / 4コア / 2.4GHz以上

メモリ:8GB以上

容量:50GB(DAW関連のファイルにのみに割く場合の最低容量)

・CPU

CPUは再生やミックスの際にスペックが求められます。

カラオケではエコーが使えますが、もちろんDAWでもエコーが使えます。エコーはDTMの世界では「リヴァーブ」と呼ばれ、このリヴァーブ等のエフェクトは高負荷の演算処理能力が求められます。

もしもCPUのスペックが足りないと再生が止まったり、そもそも再生できなかったり、再生中にノイズが鳴ったりと色々と弊害が起こります。

Intel Core i5 / 4コア / 2.4GHz以上のスペックを持つCPUであればバンドもの等の小編成楽曲でも弊害なく制作できるレベルです。

・メモリ

PC自体の起動システムやDAWソフト自体のメモリ占有量に加えて、サンプル音源などを読み込む事を考慮すると、ギリギリのラインが8GBとなります。

4ピースのバンドモノであればまずまずです。フルバンド編成のビッグバンドやフルオーケストラなどを作りたいのであれば16GBは欲しいところです。

・容量

ドライブは最低50GBあれば御の字といったところです。DAW自体の容量は大抵は数GB程度の容量で済みますが、DAW付属音源やループ素材などのダウンロードが求めらる事もあります。

この付属音源やループ素材はDAWによっては30GB以上もの容量を必要とする場合もあります。

足りなければ外付けのHDDやSSDに容量を割ける事が可能です。

田中さん
私のMacのスペックだと…ギリギリ足りてた!良かった〜
もしもスペックに不安があれば比較的軽いDAWを選ぶのも有りですね!
えびす

 

えびすの例
一例として、普段使用しているMacBook ProのスペックとDAWの使用感を紹介します。
えびす

2019年モデルのMacBook Pro 16インチで、CPUはIntel Core i9 8コア、メモリは64GB、ストレージは8TB SSDです。

スタジオに持ち運んだり、外出先や移動中での制作も増えたので、ポータビリティのあるMacBook Proは私のニーズにマッチしています。
えびす
使用感

メモリに関しては大編成の歌モノやフルオーケストラでも制作やミックス含め余裕があります。

CPUは複数トラックで個別にリヴァーブをかけたり、重たい処理を行っても余裕がありますが、高画質かつ容量の重い動画をDAW内で読み込んで音楽を付ける作業をする際にはたまにもっさりする事もあるのでiMacに切り替えて作業を行います。

容量については、DTM関連のファイルだけで3TB以上占有しており、今後も増える予定なのでゆくゆくは外付けが必要になってくるかと思います。

サードパーティのDTM関連製品は単体で30GB〜50GBを超える事がざらにあり、例えば、現在メインで使用しているサードパーティの弦楽器音源は120GBものストレージ容量を必要とします。

ちなみにHDDよりもSSDの方が音源の読み込み時間を短縮できる為断然オススメです。

田中さん
DTMって結構容量使うんだ…私は当分の間は今のMacのままで大丈夫かな
作りたい音楽に対して、今のスペックでは不足を感じた時にPCを買い替えても良いかもしれませんね!
最初のうちは現状の環境にマッチしたDAWを使う事をオススメします。
えびす

 

DAWの選び方まとめ

どんなDAWでもやれる事・やる事は大体一緒

打ち込み、録音、ミックス、書き出しなど大体の操作は共通しています。

 

DTMでやりたい音楽の方向性・予算・PCのスペック

1. やれる事や基本操作は一緒なので、その中でDAW毎の特色が自分の目的や、やりたい音楽の方向性に合致したものを選びましょう。

2. DAWは高ければいいという訳ではありません。予算内でも十分要望を満たしてくれるDAWがあります。

3. 自分のPCのスペックとDAWのシステム要件を照らし合わせて、最適なDAWを選びましょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。 それでは次回の講座でお会いしましょう!
えびす

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